建築業界の現状

平成21年度末の建設業界の現状を見てみると、建設業界として売上高は17兆2780億円と、数字だけ見れば非常に大きな数字に見えます。

また総資産額も16兆958億円となっており、日本の中でも建設業界は基幹産業のひとつとなっていることがわかります。

しかし、売上高純利益率はマイナス0.2%であり、前年比成長率もマイナス2%で、現在のところ、建設産業は産業として伸び悩んでいるところにあるということがわかります。

ちなみに、建設業界での労働者数は11万6,085人で、平均年齢は43歳、平均勤続年数としては16.7年で平均年収は643万円でした。

建設業界は、過去平成17年までは微増傾向にあり、横ばいを続けていましたが、平成18年以降は縮小傾向へと転じました。

2009年度の大手ゼネコン会社の決算においては、最大大手ゼネコンといわれる鹿島建設でマイナス62億円、大成建設に至ってはマイナス 244億円、他にも長谷コーポレーションでマイナス75億円、五洋建設でマイナス33億円など、軒並み最終赤字を計上することになり、前年比売上高ベースでも、前年比を下回る建設会社がほとんどです。

つまり、建設業界としては縮小していることが裏付けられているわけです。

現在のような建設業界の縮小にいたった要因としては、国内では、マンション工事などの民間における需要が縮小していること、また公共工事も減少していること、さらにはサブプライムローンによって金融引き締めがおき、その上建設資材は高騰、海外事業の採算は悪化、為替相場の為替差益画発生してしまうといった要因が挙げられます。

これをみても、建設業界はかなり厳しい現状におかれていることがよくわかります。

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建設業界の倒産件数

実際のところ、2008年度の建設業界における倒産件数は増加しており、4,540件となりました。

これは前年比11%も増加しています。

さらに、建設業界における負債総額は1兆3983億円で、前年比にすると66.9%も増加しています。

大手建設会社であるオリエンタル白石やおあみ建設などでも経営破たんに至ってしまい、建設業界の現状としてはかなり暗いものであることをあらわしています。

建設業界の現状はこのようにかなり先行きが怪しく、現在では負のスパイラルに陥っているとさえいわれています。

これは、建築依頼があり、建築作業が開始されても、建築作業中や建築作業の完了後に不動産会社がつぶれるということがあるために、資金が回収できなくなった大手ゼネコンがつぶれるというスパイラルです。

さらにその上、損失を埋めようと事業拡大をしてみても、逆に余分な負担となるという企業も続出しているわけです。

そのため、建設各社は様々な生き残り作戦をかけているというところが現在の動きです。

地震リスクを診断できるマンションやビルを開発したり、コンクリートやセメントなどの品質改良をしたり、交通シュミレーションシステムの構築、医療機器などの特殊エンジニアリング分野などの様々な分野に進出しようと試みたりしています。

これは、従来のゼネコンという枠にとどまらず、どんな分野にでも手を出していこうという現れです。

同時に、ビジネスモデルの改良にも取り掛かっており、建設業界に従来からある収益性の低さを何とか改善できないかと模索しています。

今後も、まだまだ建設業界は縮小傾向にあります。

つまり、競争は激化し、生き残りのために業界再編がさらに進んでいくことでしょう。

今後の動きに注目していく必要があります。